—— 団体「2ND SPRING」の設立のきっかけを教えてください。
大学1年生の頃、他の学生団体に所属してビジネスコンテストによく参加していたんですが、どうしてもその場限りで終わってしまうアイデアが多いと感じていたんです。せっかく出したアイデアが実行されないまま終わるのはもったいないし、そして何より、学生が考えたアイデアのほとんどが社会では通用しないのかという悔しさもありました。そこで、実際に社会に実装されるレベルまでブラッシュアップできるような、実行力のある学生コミュニティを作りたいと思い、2024年4月に2ND SPRINGを立ち上げました。
—— ビジョンに影響を与えた人物はいますか?
当時たまたまお会いした外資系投資銀行で働く大学の先輩が、「自分たちは本気で日本の経済を考えて仕事をしている」とおっしゃっていて。僕もその入り口に立っているなら、もっと高い視座で行動してもいいんじゃないかと、衝撃を受けたんです。それが大きなきっかけになりました。
あとは人物というか経験なんですけど、僕が中学1年生の時に父がくも膜下出血で倒れてしまったんです。命は助かったものの、元の仕事に戻ることができなかったのですが、当時勤めていた会社が父のために特別なポジションを作り、給与も支払ってくれたりなど、いろんな面で支えてくださいました。その温かさに触れたとき、企業がもっと潤沢に、そして余裕を持って人を支えられる社会を作りたい──そんな思いが芽生えました。
—— 団体の活動と今後の展望を教えてください。
団体の活動としては、主に地域創生や地方自治体との協働プロジェクトを実施しています。昨年は東京・板橋区と都市開発に関する取り組みを行いました。今後はさらに多様な自治体や企業と連携し、フィールドワークを伴うリアルな課題解決に挑戦していきたいと考えています。また、現在の活動は属人的になりすぎてしまっているところがあるので、この1年は自分でプロジェクトを回しつつ、後輩のリーダー育成にも力を入れながら、持続可能な運営体制を整備中です。
—— 学生生活と並行して、他にも活動されていますよね?
はい。現在は戦略コンサルティングファームでの長期インターンに加え、東南アジアの新興事業開発にも関わっています。主にリサーチと仮説構築支援を通じて、大手企業の新規事業戦略やM&A案件の支援を行っており、7社ほどのプロジェクトに携わっています。
まだまだ手伝いというレベルですが、少なくとも自分に価値を感じて任せてくれている部分だと思うので、やりがいですし、自分でももっともっとやっていきたい気持ちが強いです。
—— 活動の中で苦労した経験や失敗談があれば教えてください。
今年1月に、団体のメンバーが半数に減るという大きな危機がありました。この団体の活動の性質上、難易度が高いこともあり、人によってはついて来れなくなってしまうこともあります。抽象的なところから攻めるっていうか、社会人でもないのに地道な努力を求めてしまうこともあって、継続が難しくなったのです。しかし、外部の広告会社の方と共に団体のビジョン・ミッション・バリューを再定義し、団体の「核」に立ち返ることで、少しずつですが再び持ち直すことができました。この経験は大きな学びになりました。
—— 将来のキャリアについてはどうお考えですか?
将来的には、企業のバリューアップを通じて社会全体の活性化に貢献したいという想いがあります。日本の企業の99%が中小企業です。そういった企業が持続的に成長できるよう、コンサルティングや投資、ファンド運営、自身のアドバイザリー会社設立など、まずはお金のことをちゃんと語れるようになるための選択をしていきたいと思っています。それが今一番やりたいことです。
—— 松永さんが学生に伝えたいメッセージはありますか?
大学1・2年生の時間は本当に貴重です。特に2年生は、自分の興味関心を深掘りして自由に行動に移せる「贅沢な時間」だと思っています。僕自身もその時間を最大限に活用して団体を立ち上げました。今の時間をどう使うかが、将来を大きく左右すると思います。
—— 確かに時間は学生の強みですね。一方でメンタルで悩む学生さんも多い印象ですが、そこについて何か考えはあったりしますか?
僕も大学1年生くらいまではメンタルが弱かったのですが、乗り越えた要因は大きく二つあります。まずは「何とかなるだろう」というマインドを持つこと。そのためには、あえて失敗を経験することが必要だと考えています。履歴書に失敗談が書けるくらい、失敗を積み重ねて、その都度「何とか自分生きてるやん」と思えることが、自己肯定感と自信に繋がるんです。
そしてもう一つは、あえて厳しい環境に飛び込むこと。剣道で学んだ「限界プラス1」の精神──体力的に限界でも、そこから一歩踏み出すことで成長できるという意識を持ってきました。また、昭和の職人気質な寿司屋でのアルバイトでは、がむしゃらにやらないと生き残れない環境を経験し、どんな困難にも対応できる力がつきました。苦しい環境を一度経験することは、長い目で見て必ず役に立つと思っています。
—— 経営者や社会人へのメッセージがあればお願いします。
学生に関心を持ち、実際に関わってくださる経営者の方々には本当に感謝しています。僕たちはもっと深いレベルでの連携を望んでいます。単なる交流会ではなく、事業を一緒に創るパートナーとして関わっていただけたら嬉しいです。
—— 最後に、松永さんが人生で大切にしていることを教えてください。「機会損失を避ける」ことです。少しでも興味を持ったら、どんなに疲れていても動いてみる。その経験が必ず将来に繋がると信じています。人生は一度きり。僕が普段心がけていることの一つに、「とにかく動きまくる、人に会いまくる」という姿勢があります。社会人の方と関わる中で、夜中の23時半に「今から飲んでるから来いよ」といった誘いがあったときも、疲れていても極力参加するようにしています。実際、そうした場から仕事に繋がったこともありますし、どんな時でもフットワーク軽く動くことが、新たなチャンスを引き寄せると実感しています。
とにかく限界+1の意識で動きまくる、それが自分の信条です。