—— まずはじめに、学生団体SBOを立ち上げたきっかけを教えてください。
実は、僕自身、就職活動中にエージェントとの関わりの中であまり良くない経験をしました。そこから、今の学生は社会の仕組みやビジネス、人生についてあまり深く考える機会がないのではないかと強く感じたんです。そうした問題意識から、「学生がもっとリアルなビジネスを知ったり、経験できる場所を作りたい」と思い、活動を始めました。
—— 具体的にはどんな活動をされているんですか?
今の主な取り組みは、ビジネスに熱心な学生を集めたLINEグループの運営と、そうした学生を紹介するInstagramアカウントの発信です。LINEグループではイベントや案件の共有、人との縁の橋渡しをしています。いわば“繋がりのプラットフォーム”ですね。
もちろん自分がメインで発信していますが、他の人も告知ができて、直近だと上智の起業サークルの子が上智大学生限定のイベントを告知したりとか、登竜門っていう起業家イベントがあるんですけど、そういうのも告知しています。
—— この活動を通じて、どんなやりがいを感じていますか?
人と人とをお繋ぎできた瞬間が一番気持ちいいですね。この活動はビジネスやマネタイズというわけではなく、学生のために何かやろうって感じで僕はずっとやってるので、それだけで自分のやりたいことは達成されています。
単純に人のために何かをすることが気持ちいいんです。
—— この活動の今後についてはどのように考えていますか?
正直、明確なビジョンはまだないんです。もし「引き継ぎたい」という学生がいればお願いしたいし、そうでなければ一旦は自分の中で完結するかもしれません。でも、この活動を通して得た「Giveすることの価値」は、今後の人生にも活かしていきたいと考えています。
—— 学生に向けて伝えたいメッセージはありますか?
大きく2つあります。1つは「いろんなことに疑問を持つこと」。目の前の常識や当たり前だとされていることに対して、自分なりに問いを持って考えてみてほしいです。もう1つは、「Giverになること」。与えることで得られるものって本当に多いんです。人と人との繋がりもそうですし、学びや時にはチャンスまで、自分が動いた分だけ返ってくる。それを体感してほしいですね。
「集めたものは死んだときに残らない。与えたものは死んでも残り続ける」というすごい好きな言葉があって、本当にその通りだなと強く想っているので、「Giverになること」というのは特に伝えていきたいです。
—— 経営者や社会人に対して伝えたいことはありますか?
「学生にもっと“好きに生きていい”って伝えてほしい」ということです。今の学生って、経営者さんが言ったことをいい意味でも悪い意味でもすごい鵜呑みにしちゃう人が多いなと感じています。成功や正解に縛られすぎているというか。
もちろん夢や目標に向かって努力することは大切ですが、その前に「自分の人生を自分らしく歩んでいい」という自由が必要だと思うんです。ぜひその前提を忘れずに、学生と向き合っていただけたら嬉しいです。
—— ご自身の過去に、印象に残っている失敗経験はありますか?
大学2年の冬に始めた長期インターンでの経験です。営業手法として友人にアプローチする必要があって、当時はその意味も理解しきれないまま動いてしまった。その結果、信頼していた友人との関係が壊れたり、怪しまれたり、噂が立ったり……人間関係の中での“嫌われる”という経験を初めて味わいました。人との繋がりを大切にしてきた僕にとっては本当に辛い時間でした。
—— それをどうやって乗り越えたのでしょうか?
2つあります。1つは、自分の中で成果を出すことで、少しでも気持ちのバランスを取るようにしたことです。もう1つは、「自分の味方でいてくれる人を大切にしよう」と考え方をシフトしたことです。すべての人に好かれるのは無理だけど、支えてくれる人をちゃんと大事にすることはできる——その意識が、僕を立ち直らせてくれました。
—— ちなみに、尊敬している人物はいますか?
歴史上の人物ですが、北条早雲が好きです。戦国時代という“奪い合い”の時代にあって、彼は農民や家臣に対しても与える姿勢を貫いたという逸話が残っています。そんな“時代に逆らってでも与える人”ってすごくかっこいいなと感じていて、自分もそんなGiverでありたいと思っています。
—— 最後に、これからのキャリアや夢について教えてください。
直近ではキーエンスで営業職として働く予定です。まずはその組織の中でリーダーを目指したいです。
でも、教育分野にも興味があって、将来的には学校教育の中に新しい“授業”のような形で何か取り組みができたらと思っています。自分が「Giveすること」によって満たされるように、他の誰かの人生にも影響を与えられるような存在になれたら嬉しいです。